猫の毛から温暖化を考える(映画『Cowspiracy』)
春の恒例
春になると、にゃんこさんたちの毛が抜け始めます。夏毛に生え変わるんです。にゃんこさんと住んでいると、年中猫の毛がそこら中に付着しているのですが、この季節は特に多いです。自分の来ている服や、身体への付着はもちろんのこと、お弁当やお財布から猫さんの毛が出てきて苦笑することもしばしば。
ブラッシングは年中やりますが、この季節は毎日気が付けばブラッシングです。少しまったり、眠たそうにしている時がチャンス!昨日の朝も、長女のナにゃんをブラッシングしていたところ、思ったことがありました。外はもうすっかり暑いのに、まだナにゃんの毛はふっさふさ。暑そう。でも、少し肌寒い日もあるし…。猫さんたちも、いつ衣替えをしたらいいのか分からないと思います。
猫さんたちが気づいているのかは解りませんが、やっぱり年々暑くなっていますよね。地球の温暖化を肌で感じます。そんなことをふわーっと考えていると、数週間前に観た映画の事を思い出しました。
ドキュメンタリー映画『Cowspiracy』を観て
数週間前に、Netflixで『Cowspriracy』という映画を観ました。Cowspiracyというのは、造語です。cow = 牛、conspiracy = 陰謀、という二つの単語をミックスしています。この映画は、地球温暖化を始めとする環境破壊の一番の要因が畜産業だということを訴える内容です。
例えば温室効果ガス。車や船、飛行機などの排気ガスよりも、畜産業による温室効果ガスの排出はずっと多いんですって。加えて、畜産業では、莫大な水が必要とされていること、畜産業を支えるために、熱帯雨林がどんどん破壊されていること、などがデータとともに紹介されています。
アメリカでは、特に牛肉の消費量が多いので、「COW」spiracy なのだと思いますが、では、conspiracy(陰謀)とはどういうことでしょう?これは、結構ショッキングだったのですが、この映画の監督の一人、Kip Andersen さんは、この事実、つまり畜産業が環境破壊に莫大な影響を与えている、ということが、有名環境保護団体のホームページに、一切書かれていないことに疑問を持ちます。
そこで、「グリーンピース」「シーシェパード」など、日本でも有名な環境保護団体に、直接インタビューを申し込んだり、実際に話を聞いたりして、その謎を解明しようとします。が、結局大きな力に阻まれてしまいます。アメリカでは畜産業界が巨大なパワーを持っています。おそらくは、パワフルな人物達が陰で情報操作をしたり、圧力をかけているのでしょう。事実が表に出てこないんです。
お国は異なりますが、ブラジルでは、環境保護を訴えて活動していた女性が殺されてしまいます。彼女は、畜産業が環境に与えている悪影響を、声高に訴えたために、殺されてしまったのです。そういった背景もあって、この映画の制作陣は、身の危険を感じていきます。(続きは映画をご覧ください)
映画の結論は、「ビーガンになろう」
『Cowspiracy』、非常に勉強になる良い映画なので、ぜひ観ていただきたいのですが、最後に結論的なものは、「みんな、ビーガンになろう」というメッセージだと思います。そこまであからさまには言いませんが^^。 Kipさんは、ビーガンになる覚悟を決めていました。
ビーガンというのは、簡単にいうとベジタリアンよりも厳格に動物性のものを一切口に入れない主義です。もっと厳密にいうと、皮製品なども一切身に着けないそうです。映画の主張は、多くの人が「ビーガン」というライフスタイルを選択すれば、畜産業が衰退する。そして環境破壊を止めるのに一役買える、ということだと思います。
その主張、ごもっともです。私も、素直に協力したいという気持ちでいっぱいになりました。でも、ビーガンかぁ…。難しいなぁ。
まとめ
にゃんこさんのブラッシングから、少し前に観た映画について再度考えることになったのも何かのご縁。少し時間をかけて、ベジタリアンやビーガンというライフスタイルについて、考えてみようと思います。